年末も押し迫り、近場で温泉へ行こうって話です。なかなか空いてないんじゃないのって思いつつも、ネットで検索です。それでも近場と言えば、湯河原か熱海かまで話がまとまり、ダメを押したのはテレビです。それは再びお客が戻ってきており、若手が中心になって街の再生なんかにも取り組んでいる内容の番組です。1950年ごろはハネムーンのメッカだったそうだし、何度か街歩きをした記憶では終わっている温泉街でした。それが14年ぶりに観光客が300万人越えらしいです。
それで熱海温泉をネットで調べるとまず旅館やホテルで溢れている感じではないです。そして箱根のように一泊10万円以上って所もありません。そんな中から古屋旅館を選んだのは、
起雲閣で料理長を務めた方が京風懐石を出すという記事をガイドブックで読んだからです。それでは創業文化3年(1806年)の老舗
古屋旅館で頂く懐石料理をご覧ください。(いつものように温泉についての評価はありません。)
先付です。〆鯖と赤カブをマリネしています。この味を想像して考えたメニューだろうか。料理人のイマジネーションにただただビックリです。
前菜です。牛タン、からすみ、フォアグラ、フグ、鮟肝、銀杏などの素材に、たくさんの手間(見た目、仕込み、素材の組み合わせなど)を掛けた料理です。献立を見ながら、一つ一つ食べましたが、どれもこれもとても美味しいです。激ウマです。
吸い物です。柚子の香りがかすかにして、芽ネギや紅芯大根などが、柔らかい味の出汁で引き立ちます。
お造りです。白身は鯛です。
焚合わです。京芋と甘めに炊いた鰊の組み合わせって、素晴らしいです。湯葉もニンジンも脇役に非ずです。どれも主役なんですね。
中皿です。黒毛和牛の鉄板焼きです。バターではなくて、そのまま焼きたかった。焼いたらくっ付いたので、急いでバターを入れました。
お凌です。ダイコンおろしのうどんです。お口をさっぱりさせるんでしょうね。
強肴です。まず胡麻豆腐です。胡麻の香りと黒糖の甘さのバランスが素晴らしいです。
そして白皮甘鯛。車海老。相鴨。栗渋皮煮。はじかみなどです。
普通に考えたら、もうまったく受け付けないぐらい、お腹一杯です。
この浅利めしが、本日のメニューで一番ってくらい、うまい。旨過ぎる。完食です。
水菓子です。洋ナシ、イチゴ、黒ゴマこんにゃくです。
翌朝の朝食は、メインが鯵の開きとかんぱちの刺身です。こちらもどれもこれもとても美味しいメニューばかりでした。ただ、多過ぎて食べきれないですね。
今回の宿泊プランは、【人気の定番】12.5畳客室・京風懐石13品プラン【部屋食】となります。お部屋は旧館と新館があります。なぜか新館に通されましたが、絶対旧館をオススメします。趣があり、老舗旅館って感じがします。それで支払は一泊二食付で26892円です。お値段も手頃だし、何より京風懐石の味については満足の行くものになると思います。ご参考まで。(2016年12月27日)
古屋旅館
住所:〒413-0012 静岡県熱海市東海岸町5―24
電話:0557-81-0001