バスの車窓から撮った
ホリディ・イン(サラエボ)です。色合いが全体的に青っぽいことをご容赦ください。いきなりですが個人旅行であれば、このホテルに宿を構えたかもしれません。一般的にはホテルの予約サイトのレビューを見ると、古くてガタガタとのコメント。至るところが弱っている。当然ランキングも下の方に張り付いています。同じツアーのメンバーはまったく興味なしようです。私だけがシャッターを切っています。
サラエボの街には、まだ銃弾の跡がたくさん残っています。
サラエボはまわりを丘に囲まれた土地です。内戦の時、丘をセルビアに抑えられ、1992年5月2日~1996年2月26日まで兵糧攻めに陥った。そして高い建物から動く物すべてを狙撃した。これが
スナイパー通りです。そんなさなかホリディ・イン(サラエボ)は世界各国のジャーナリストが事務所を構え、営業を続けた砦のようなホテルです。外壁の黄色が目印です。
時間があれば、立ち寄りたいと思ったのは私だけでした。内戦について触れてはいけないのか。触れたくないのか。私にはわかりません。銃弾の跡もどんどん減っていくでしょう。いつかこの黄色の建物も壊される時が来るかもしれません。二度と同じ悲劇を繰り返さないように、闇に葬ることはさせない。
それはどうも日本のメディアは間違った報道を繰り返す。真実より自己保身に走る。戦時下の大本営の嘘っぱちもそうだ。まったくジャーナリストにあらずだ。話を戻すとセルビアに対する報道も、間違っていたと確信する。確かに民族浄化は行われた。しかしセルビア人だけではなく、クロアチア人も行っている。戦争になれば、人は畜生になる。理性が働くわけがない。内戦は終結しなければならなかったが、誰かを加害者にし、誰かを被害者にしただけだ。その音頭を取ったのが大国アメリカ、クリントン元大統領だ。この事実は内戦の後が無くなっても消えない。
間違いを伝える日本の大メディアとその報道を鵜呑みにする日本人は危うい。
大国アメリカ、ロシア、中国に異を唱えられる、思慮深い、慈悲深い、平和を愛する日本であってほしい。(2016年7月21日)